岩波文庫はいい。とてもいい

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)

いやあ面白い。
小学5年のときに(おそらく子供向けになってるのを)読んだのだけども、当時は暗い話だなあー長いなあー刑務所ってのは辛いとこなんだなあーみたいなバカ丸出しの感想しか持ってなかったんですよ。まぁ当然といえば当然なんだけど。
で、今読み返してみると、とても面白い。
まず話が暗い。
で、話が長い。
で、刑務所は大変そう。
何も感じること変わってないです。
でもね、恋愛を知ったり人間の汚さを知ったり、絶望の度合を知ったり、そうした大人の視点を持って読むとやっぱりこれは名作なのだなあと感じさせられます。
さて、絶望の度合といえばこれ。
死に至る病 (岩波文庫)

死に至る病 (岩波文庫)

これねえ、面白くないの。
でも人間が誰しも抱えてる絶望を偏執狂的に分析していく様は興味深い。
すべての考察の根幹に信仰があるから無神教の僕にはなかなか相容れがたい部分もあったのだけど、それでも近代的かつ第三者的な目線を保ったまま人間(あるいは一個人)の絶望を紐解いていく、というのは壮絶なものがあって、つまんねえなあーこれとか思いつつも結局全部読んでしまった。
最近はモンテ・クリスト伯にどっぷりで技術書を読んでません。
まずいなあと思うので読破したらまたしばらくオライリーに戻る予定。
でもなあー読みたいのいっぱいあるんだよな。
次はマクベスかなーとか。