「ワイマール」を遊ぶための準備としての座学

重量級ボードゲームと話題の「ワイマール:民主主義の戦い」を遊ぶことになりました。

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ざっくり言うと第一次世界大戦後のドイツ、つまりワイマール共和政における政争のゲームなので、このへんのバックグラウンドを知っておかないと、よくわからんままにゲームを進めてふわっと終わってしまいそう……

ということで、われらがWikipedia先生のもと歴史の授業を受けてみましょう。

 

免責:ざっくり読んだだけなので雰囲気で理解して雰囲気で書いています

 

前段:第一次世界大戦

民族的なアレでセルビア人青年がオーストリア大公フランツ・フェルディナンドを暗殺したことから、既にだいぶ緊張状態にあった諸国が雪崩式に宣戦布告チェーンをキメて、とんでもない規模の戦争に発展。
基本的には中央同盟国(ドイツ&オーストリアハンガリーなど) vs. 連合国(ロシア、フランス、イギリス、アメリカなど)という図式。
地獄の塹壕戦だの戦車の登場だのがありつつ戦局はおおかた膠着していたものの、消耗戦で民が疲弊しまくった結果、ドイツで革命が起きてもう戦争してられなくなり、中央同盟国側の敗戦で決着。

ワイマール共和政のおこり

上述の革命(ドイツ革命)でドイツ帝国がなくなり、残った政党でサテどうやって国を回していったものかと覇権争い的なものが発生。
社会民主主義を志向する政党と共産主義を志向する政党の綱引きが発生するも、とりあえずは前者がイニシアティヴを確保、共和政の樹立を宣言。
新しい政治にアタフタするなか、ドイツは敗戦国ゆえにとんでもない額の賠償金を背負わされてしまうことになる。

内紛と困窮

当然イデオロギーの異なる共産主義サイドは納得いっておらず、また保守派はそもそもドイツ革命からして気に入らないので、蜂起だの一揆だのが発生、ただでさえ苦しい国家の立ち回りがさらにカオスを深めることになる。
加えて賠償金の支払いで完全に首が回らなくなり、ハイパーインフレだの失業者の大増加だので政情不安はピークに達する。

景気回復と再悪化、右派の台頭

さすがに締め付けすぎてこれじゃあかんぞということで、賠償方法を再定義する「ドーズ案」を策定、これによって景気は好転、それとともに極右・極左は鳴りを潜め、いっとき政情はいくらか安定した。
が、世界恐慌でもって状況はふたたび悪化、また、ドーズ案に続く「ヤング案」を巡る国内のいざこざでもって政争が激化し、そんな中で右派が次第に影響力を持ち始める(ヒトラーのそのさなかにいる)。

大統領ゴリ押しプレイとナチスの台頭

いろいろあって右派であるドイツ人民党の人間が大統領になるが、政党として大きい社会民主党の協力が得られず、いわゆる大統領特権を乱発することでむりやり政治を回すスタイルが確立されていく。
いっぽうヒトラーはといえば極右で、賠償金払いながらなんとか建て直していこうぜという既定路線と真っ向から対立、賠償ブッチせよの姿勢をみせ、この時点でかなりの国民人気を得ていた(ようだ)。
大統領ゴリ押し体制(大統領内閣)は議会の後ろ盾に乏しいため、そこを補うべくナチスに接近することもあり、それがさらなるナチスの影響力拡大に寄与していく。

ナチス無双、そして共和政のおわり

政情不安のなか着実に影響力を高めていったナチスは第一党に君臨、首相になったヒトラーはワイマール憲法を事実上無効化、自身を絶対権力者である総統として独裁体制を確立、ここに至ってワイマール共和政が終焉を迎える。

 

 

と、大体こんなかんじ……だとおもうんだけど……どうなんだろう……

実際のゲームは、共和政における主流である社会民主党および中央党、左派である共産党、右派である人民党、のいずれかを担当して政争をやるようです。
たぶんそれぞれの立場で勝利条件が違うタイプのゲームで、次々起こるイベントを議席だのなんだので影響力勝負して自分の望む形に捌いていくゲームなんじゃないかしら。

はたしてどの立場でやるのか! そして本当にそういうゲームなのか!